#1665

大学ぼっちの憂鬱


今日の出来事 独り言 自分


クローズドな面の強いこんなブログでも、見てくれている人は様々いる。
だから本当はこんなことは書くべきではないのだと思う。
けれど、ごめんなさい。書かせてください。

大学2年後期開講。単位を極力まで落とさず4年までの展望を明らかにする、
という目標を持って帰省を終え、また一人暮らしが始まった。

2007年4月の入学から数カ月の間、
待っていれば誰か来るだろうと思いながら過ごした。
なんとなく向こうから誰かから来て、
なんとなく昼食を他のグループと一緒にとってみて、
なんとなくクラス内では気兼ねなく過ごせるようになった高校時代。
同じようにして、大学ではそれが通用しなかったことに気づいた1年前期後半。
落胆する暇もなく、いつもの毎日が独り大学通いの毎日になっていた。

それでもいつしか独りにも慣れてしまった。
小中学校のように独りだとイジメの対象になったり暗い思いをするのとは違って、
大学は友達がいてもその友達と同じ講義を取らなければ授業中は一人だし、
最悪友達が講義を取らない曜日は結局一人で過ごすことになる。
そんな大学の体制が幸いしたのか、今までもかろうじて過ごしてくることができた。

しかしそれを壊したのが2年前期だった。
第二外国語の講師が突然入れ替わり、体育会系の活発な先生になる。
発声練習のプリントを配り、自分が今まで聞いたことの無かった言葉を投げられる。
「じゃあ、2人ペア作ってください」

英語も同じだったが、そちらは先生の側でペアを勝手に決めてしまうので、
受身的な態度でもなんとか過ごすことができた。
しかし、後期になるとこちらも講師が変わった。
講義室で授業開始を待つ。入って来たのは、これも体育会系というか、
むしろNHK教育の英会話の番組にでも出てきそうなポジティブ・ティーチャーだった。
彼は、独りの自分にとって死の呪文とも言える言葉を次々に発する。
「2人でペアを作って前に来て発表してください、発表したら帰っていいです」
もうこれは自分に帰るなと言っているようにしか聞こえない。
仕方がないので、周りで英会話の練習をする中一人伏せていた。
こんな屈辱は中学時代・・いやあの時でもここまでひどいのはなかったかもしれない。
頭の重みで手が痺れてきても、ただひたすら動かずに授業の終わりを待った。

気がつけば他の学生は数人しか残っておらず、その数人も帰った。
もうこうなったら自分も帰ってしまえと思い席を立ち、
ドアに手をかけようとしたところでその外国人講師に呼びとめられた。

「調子悪いんですか?」
「ちょっと体調悪いです」
自分でも感心するくらい久々に口を開いた。
2週間前も全く同じ質問をされ、全く同じ答えを返したが、
その時は聞き間違えたらしく「大丈夫ですか、ならよかった」と言われてしまった。
今日は自分の深刻な顔を見てどうにか伝わったらしかった。
「どこの調子が悪いですか?」
「寝不足です」
ちなみに、嘘ではない。今日は4時に寝て7時に起きた。
「おぉ~・・来週はちゃんと寝てから授業を受けるようにしてください」
「はい」
「・・で、あなたは」
先生はゆるやかに片言で言った。
「前回も注意しましたが、今週もあなたの態度は最低です」
片言で言った。
「このような態度が続くと、授業に出ている意味ありません」
片言で言った。
「単位をちゃんと取るためにも、次からはちゃんとセッキョクテキに受けてください」
片言で言った。
「あなたは、この授業の英語は難しいですか?中くらい?」
「・・・ふつうです」
「わかりました、それじゃあ次からはちゃんとセッキョクテキに受けてくださいね」

「・・・あの、先生」
大学では“積極的な発言”などということはしたことがない。
喋ると言っても事務的なことだけだったが、
滅多にない孤独な立場を訴えるチャンスだと思って口を開いた。
「先生は・・・えっとあの、この大学でも友達がいない人間がいるんですよ」
もっと的確に話すつもりだったのに言葉がうまくつながらない。
表感情には出さなかったが、もう少し心が壊れていたら泣きだしていたかもしれないほど
心の中は悲愴な気持ちになっていた。
握ったら潰れそうなほどの気持ちになっていることに自分自身で少し驚いた。
「それで、そういう人間に対してペアを作りなさいとかっていうのは、
他に人が見つからなかったりで無理なこともあるんです」
「ええ、わかります」
「この授業はペアを作るのを強制しているみたいですが、
それができない学生もいるってこと、わかりますか」
「ええ、わかります。大学でひとりぼっちというのは、可哀想です。
それでは大学が少し充実していないかもしれませんね。
この大学にはなんとか相談室というのがあるのを知っていますか?」
「いえ・・」
「おぉ!それでは、保健室のそばになんとか相談室というのがあります、
そこで大学のこととか、友達がいないこととか、いろいろ相談するといいと思います」
「・・・仮にそこに相談しに行っても」
「ええ」
「この授業でペアを作らせて自分みたいな人間が辛い目に遭うのは変わりませんよね」
なんだかもうやけくそだ。
「いえ、私はペアを強制しません、・・・」
以下、一人でも前に来て発表しにきてもいい、練習は一人でやればいい、
ということを先生は言う。それができるなら最初から言ってくれ。
どちらにせよ嫌なのは変わりないが。
結局先生側のペースで話は打ち止めになり、
すべてを忘れたいと帰り道はいつもの二倍以上の音量で音楽を鳴らしていた。
音漏れも気にならない、むしろどんなにボリュームを上げても物足りなかった。

机に伏せっている途中の頭の中はネガティブ祭りになっていた。
こんなのが週1回あるというだけで、到底毎日が充実する気はしない。
趣味もどうでもよくなる。親不孝だからなんだ、という気になる。
それでもなおマイナスが残る。最終結論が何度も頭をよぎる。

今日ハッキリと、中学よりも黒い黒歴史を今刻んでいるということが分かった。
頑張ろうと思えば頑張れるという領域を少しずつ自分からでようとしている。

固まりきった心は崖の向こうという次の一歩を踏み出すことができず、
今は手のひらにとまったハエを握り潰すことしかできない。

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