#312

たんぽぽの詩


創作


君を決して忘れない そしてこの景色消さない

そうあの時は言った 君は軽く頷いて

ヒマワリのような笑顔 向けてくれたね

さくらは綺麗だけど 果敢ないイノチ

えがおは綺麗だから 消えないキオク

暖かい想いを 平行線で行こうと誓った

離したくない その手を絶対に

公園のベンチで待ち合わせ 目の前には草木が揺らぎ

そのうち彼女が現れて 小走りに駆け寄って

突然吹いた風 あの時の出逢いのように

スカートをふわり めくりふく風がゆらめき

スタートがきらり ひかりかる栢がざわめき

両手いっぱいに広げて押さえ せいいっぱい恥じらい笑顔

絶やしたくない その輝きを何時までも

風は列車の如く たんぽぽは駅の如く

子供達はいつしか独り立ち ふわふわと独り旅

ついたところが故郷となり 運命となり

いつだって風は なぐさめてくれる

少しおせっかいな透明の母さん いつもありがとね

光が差せば光合成 雨が降れば土湿り

いつか空に旅立つ日が唯一 息子へのオクリモノ

長い髪なびかせたり 小さないのちを運んだり

風はどこかを飛び回り やがて木々のざわめきになり

そして木々のざわめきは いつか木漏れ日生み出して

ふたりを優しく包んでく

たんぽぽは今も揺れている

列車は今も止まらない

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12作目。“出逢ったばかりの恋”と“風”と“たんぽぽ”がテーマです。
1ヶ月前から温めていた作品です。なのでちょっと長め。
第1連6行目「平行線」はそのまま読んでも、「そのまま」と読んでも通じます。
あと第2連ですが、作成当時は“スカートがふわり”なんて表現は、
詩全体に混じりっ気を施してしまうんじゃないか?
(本来そういう意味の表現ではないが、ヒトによってはそう受け取ってしまうと思うから)
と思っていたのですが、推敲していくうちにどうでも良くなっていました(笑
まぁふわっと、フレアになった程度だと受け取って頂ければ光栄かと(汗
で、この詩で一番深いところがそのすぐ後です。
区切りをひとつ右にずらしても通じるようにしました。
まぁなんでもかんでもここで解説するのもアレですし、詳細は自分で見てください。
見る人によって色々な意味が取れると思います。

この詩の前半は冒頭にもあるように、始まったばかりの恋の詩です。
そして後半が「たんぽぽの詩」となって、最後にそれが繋がるといった感じで。
いつかのたんぽぽ畑を思い出して作りました。

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