#821

花火の詩-fantastic ver.-


重い音と共に 夜空へ打ち上がった

赤い玉 彗星のように 軌跡 描きながら

浜辺の人々が首を上げ 目でそれを追う

首が痛くなった頃だった

その大きな花火は花開いた


君の夢はなんだ?


あの時問われたその答え

まだまとまってはいない


けれど毎年花火 見るたびに思う

どうせならでっかい事やってみたいなと

花火を見るとなんだか

無理なものがないとさえ感じる


きっと人の思い描く最高のイメージ

それがあの一発に込められているんじゃないか?

もう無理だって呟く絶望した人達を

救ったとしたら

それは幻想かもしれない


花火散る 残り火落ち 消えゆく

拍手巻き起こる 人の記憶に こびり付く

家の中だけが世界じゃない

大きすぎることだって人はできるんだ

だって 宇宙にだって飛び出した

だってこんな大きな花火も打ち上げてる


考えられないことができている生き物

それが人間なんじゃないかって思う

不可能なんかない

思いついたこと しまい込んでいるなら

それは無理だと錯覚してるだけ


この世で一番強いのは

夢に向かってはいつくばる人達

それは誰にもなる権利はある


だから だれだって強くなれる

あの花火の音のように

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66作目。去年公開した「花火の詩」2種類と同日に公開することになりました。
今回のは“fantastic ver.”ということで、正一尺玉を見た時の感想を元に作っています。
夢は誰だって大きくてもいいという主題を思いついたので久々に05年後半期頃の作品に
近いものができたんじゃないかと思います。ありきたりですが、こういうのがいいんですよね。
今年は尺玉を見る数が例年より多かったので力強い気持ちになりながら書けました。