#1084

一円玉の詩


創作


「1084円のお返しです」

ちょっと待ってよ

なんでそんな苦い顔すんの

ボクが4枚もいるから?一円玉ばっかりだから?

ちょっと待ってよ

なんでボクだけ財布に入れてくれないの

「知ってた?一円玉ってハサミで切れるんだぜ」

ああ、さようなら

短かったなボクの人生

そんな平成十五年生まれ

ちょっと待ってよ

なんで千円札は切らないの なんて

言っても無駄か・・・

凄く大きなところで作られた

この国の中心で作られた 仲間と共に

だからすごい価値があると思ってた

この島国の隅から隅まで届けられた いろんな人の手に渡った

みんな要らないって 言う

1円以上の価値のある 一円玉

でも所詮1円なのね そんな一円玉の憂鬱

五円玉は何かと“お守り”とか言われて

十円玉はスクラッチのお供になって

百円玉は看板になるほど人気者で

五百円玉はなんとなく 財布の中の王様って感じ

千円札は買い物の旅を続けていて

五千円札はちょっとリッチな財布に入って

一万円札は・・・もう、できれば君に生まれ変わりたい

二千円札 ちょっぴりボクと仲間かな?

でも君にはボクの2000倍の価値がある

誰かボクを見捨てないでください

誰かボクを見てやってください

貯金箱の底に埋もれて暮らす日々

そんな一円玉の憂鬱

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77作目。ふとした思いつきで一気に書いた作品。
金沢での1作目(実質上は、作成したのは次の78作目が先ですが)。
あと、珍しく作ったその日に公開です。

一円玉って結構悲しい立場にあるんですよね。
僕なんかはおつりの一円玉を貯めに貯めた時期があって、数百枚持っていますが
当然の如くそんなものは使い道がないわけで。
一円玉300枚は量的には多いけど、同じ価値の100円玉3枚を並べられ
どっちがいいですか?と言われて一円×300枚を選ぶ人はほとんどいないんじゃないかと。
そんな悲しい一円玉の詩です。

余談ですけど、こんな事を書きましたが
私的には一円玉はなくならないでほしいと思っています。
1084円のおつりの4円分をうやむやにするなんて、そんな社会にならないでほしい。
そんなところに一円玉の価値があるのだと思います。

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