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東京博物館めぐり一人旅 #2

ゴールデンウィーク4日目、東京旅行2日目、03時就寝10時半起床。
現地最高気温は21度。

起きてバスルームで顔を洗っていたら掃除の人が入ってきてびっくり。
猛烈な勢いで謝られて去っていきました。
10時半だと普通はもう外出している時間なのか……。
一人旅しているのにホテルマナーを把握していない自分もどうかと思いますが、
1000室以上あれば同様に前日酔いつぶれて翌日このくらいまで寝ている人もいるのでは?
とふと思ってしまいました。Don’t Disturbの掛札をしておけということなのか。

ホテルに入っている24時間レストランのお食事券を2枚貰っていたので、
でかける準備をしたあとこれを1枚使って軽い朝食を。
店内脇のテーブルでは政治家なのか、なんだかインテリそうな人たちが食事しながら会談していたり
それ以外のほとんどはおしゃれな女性だったりと場違い感に押し潰されそうになりながらも、
出てきたトーストやらサラダやらコンソメスープやらを腹に入れ、すぐにホテルの外へ。
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二日目はお台場など江東区周辺を中心に回る予定だったので、
まずは私鉄ゆりかもめに乗り換えるため山手線で新橋駅へ行き、少し歩いてゆりかもめへ乗り換え。
ゆりかもめは全体的にかなり高所に敷設されているようで、
特に橋を渡るときの高所からの眺めはJRの在来線にはない魅力ですね。
レールやプラットフォームもかなり新しい作りみたい。

テレコムセンター駅を降りて、二日目最初の目的地『日本科学未来館』に到着。
初日に行った国立科学博物館はかなり生物学寄りでしたが、
こちらは化学特化のモデル展示が沢山ありました。
『ぼくらはみんな粒である』というメッセージが表しているように、
科博が原子から生まれ出てきたものにフォーカスしているのに対して、
未来館は原子 (あるいはそれを構成する最小単位) そのものにフォーカスしているイメージ。
他にも今まさに九州地方を脅かしている震災など
人類にとって避けがたい驚異についての研究結果を紹介する新常設展『100億人でサバイバル』、
科学の進歩と医療との関わりを紹介する『ともに進める医療』、
インターネットのパケット送受信をボールで模式化した『インターネット物理モデル』などなど、
まさに「理系!」といった感じのブースがてんこ盛りでした。
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インターネット物理モデルのこのピタゴラスイッチみたいな感じはホント見てて飽きないです。
いやーこれは理系の道を諦める前の思春期に一度行っておきたかったなぁ……。

3Fと5Fを繋ぐ螺旋スロープの中心には、巨大な球形ディスプレイ『ジオ・コスモス』が、
世界中のある時間にTwitterで呟かれている頻度を視覚化していました。
ドームシアターでは『9次元からきた男』という面白そうなタイトルが上映されていたのですが、
チケット購入時点で2時間先まで満席だったため今回は諦めました。
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常設展を一周して一旦出て、今度は特別展『GAME ON』の会場へ。
今回の旅は決してゲームを主目的にしていたわけではないのですが……
こんなドンピシャな企画展をやっているとあれば行かないわけにはいかないだろうと。
『GAME ON』は「ゲームってなんでおもしろい?」をテーマに、
古今東西ゲームの発祥から今年リリース予定の新世代VRゲームまでを網羅した体験型展示。
ずらっと並んだタイトルのほとんどを実際にプレイできるという豪華なレイアウトになっています。
これはヤバいですよ。もうこれだけで一日過ごせるのが目に見えてる。
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ゲーム全盛期の自分が見たら発狂していたかもしれないですホントに。
ただ現実は、当然ながら恐竜博ほどではないとはいえかなりの人混みで
全150タイトルほどのほとんどで待機列ができるという異常事態でした。
1タイトル10分も待って1プレイを繰り返していたのでは時間がいくらあっても足りないので、
ここは思い切ってタイトルをかなり絞り込んで『パックマン』など有名どころだけ遊んでいました。
結構ガチで臨んだのですがハイスコアがとてつもないことになってましたね。
これだけたくさん人がいれば上手い人もいるか。

1970年代に一世を風靡したと言われる
『スペースインベーダー』のテーブル筐体、『Pong』の筐体までありました。初めて見た……。
なにより驚いたのは、個人展によるゲーム&ウォッチシリーズ全タイトル展示。
ゲーム&ウォッチにハマっていた当時の自分が見たら感動のあまり泣いていたんじゃないかこれ。
テーブルトップシリーズの実機も初めて見ましたが、意外と大きいんですね。
持ち運ぶのはちょっと憚られるギリギリのサイズという印象。
1952年のアーケードゲームの始まりからファミコン、プレイステーションと経て
PS Vita、iOS/Androidまでも網羅していたブースを進んでいくと、
終わりの方に『Minecraft: PlayStation4 Edition』が一角を占領して、
子ども向けに日本未来科学館をマイクラで再現した世界をスタッフが説明していました。

さらに進むと『PlayStation VR』の体験会ブースが。
もともとVRは買う前に体験するのは必須だろうと秋の東京ゲームショウに行くつもりでいたので、
もしここで出来るならかなりラッキーかも? と思って待機列を探すと、
当日キャンセル待ち列がやはり長蛇の列を作っていました。スタッフに聞くと30分待ちとのこと。
また今日もスケジュールが崩れるなぁと思いつつも並んでしまいました。
25分後、ようやく先頭に立ち、さてどのタイトルに当たるのかとリストを眺めていると、
後ろで待機していた背の高い外人三人組と一緒にくださいと言われ、
一番奥の4人席に案内されました。まさかこれは、外人とマルチプレイの流れ……?
ブースではほとんどが1人プレイのタイトルでしたが、
一カ所だけ4人の対戦型タイトルが展示されていました。
並ぶ際、「ゲームは選べませんがよろしいですか」と言われていたので仕方ないのですが、
まさか外人と組まされるとは思わなかったです。
プレイタイトルは『THE PLAYROOM VR』。
マリオパーティでいうところの1vs3ミニゲームのようなスタイルのゲームで、
1人側はVRヘッドセットを被って「怪獣」となり、
3人側はコントローラーを持って協力して怪獣をやっつけるヒーローとなります。
怪獣側の操作はヘッドセットを動かす (=首を振る) のみで、
ひたすらヒーロー側が投げてくる障害物を避けつつ、
たまにやってくるヘリを頭突きで落とすことで相手の足場を減らし、最終的にみんな落とせば勝ち。
3人側は支援ヘリが落としてくるいろいろなものを掴んでは怪獣に投げ、
頭に一定回数当てて退治すれば勝ち。
日本人スタッフは英語もできる人でしたが「他の人は英語の説明に少し時間がかかるので……」
と自分だけにまず説明して、成り行きでまず自分がVRヘッドセットを被ることに。
スタッフが自分にVRヘッドセットを被せてくると一旦視界が暗くなったかと思うと、
ぼんやりとVRのゲーム画面が目の前に現れました。
たった今まで特別展会場にいたはずなのに、
足下から目の前まで一面に変なキャラクターがうごめいているではないか。
本当にそこにいるよね? という感覚。不思議です。
首を振って周囲を見渡すとちゃんと建造物やら何やらがそこにある。
解像度の問題なのか自分の視力の限界なのかややぼやけ気味に見えている部分もありましたが、
ゲームが始まる直前に位置調整することでかなり改善しました。
ちなみに耳は塞がれていないので聴覚的には会場の音がそのまま聞こえていて、
それもそれで不思議な感覚でした。これでヘッドホンも装着したら没入感とか半端なさそう。

外国人三人組が一通り説明を聞き終わり、いざスタート。
ヒーローは始まるのと同時に次々に物を投げてくるのですが、
もう本当に物が飛んできているのかと思うほどの臨場感。ついつい過剰反応しつつも避け続け、
なんとか相手の足場残りひとつというところまで追い詰めましたが、
すんでのところで体力切れとなってしまい負けました。
その後3回、外人三人がそれぞれ怪獣側となり、自分はヒーロー側に加勢することに。
三回ともほとんどあっけなく怪獣側の負けで終わっていました。
これ、怪獣側かなり不利なのでは……?
終わったあとに隣にいた気さくそうな外人に「Nice Party!」とドヤ顔されました。
もしかして日本人と組むよりもこういうノリで楽しめた方が良かったのかも?
ともあれ、よっぽどじゃないと発売前に体験はできないだろうと思っていたVRを、
形はともかくこのタイミングで体験できたのはかなりラッキーでした。
いやー、これでマイクラやってみたいですね。
ただマイクラだけに10万円はやはり厳しいので、もう1タイトル欲しいところではありますが。
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特別展を出るとまず特別展専門のミュージアムショップがあり、
退館して少し歩いたところに常設展のミュージアムショップもあったのでどちらも入りました。
すると、またしても常設展の方の目立つところに昨日も見たクマムシさんがいる……。
なんかもう買えと言われた気がしたので買ってしまいました。
しかもエサ瓶ごと。なんだよ『最高級クロレラ』って。
ちなみにクマムシとはよく「世界最強の生物」などとも呼ばれる微生物の一種で、
仮死状態であればいかなる極限環境にも耐えるという特異な生態で有名になった生物です。
それをまさかゆるキャラ化してくるとは。

さて時間はというと16時半。
次は臨海公園へ行くつもりだったのですが、昨日と同じく最終入園時間にはもう間に合わず、
VR列に並んだ時点で覚悟はしていましたがまたしてもスケジュールは崩壊することに。
葛西臨海水族園は無理でも、閉館がもう少し遅い現代美術館なら行けるだろうと、
急遽ルートを変更して木場公園周辺へと向かいました。
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清澄白河駅から都立現代美術館は地図上ではそれほど離れている印象は無かったのですが、
案内板には900m先とあり、いざ歩いてみると結構な距離でした。
それにしても、江東区も決して東京の中心地から遠いわけでもないのに、
これがいわゆる下町情緒なのか、結構雰囲気は地方の商店街のそれと変わらなくて
「ここって本当に東京だっけ?」という意外性はありました。
20分ほど歩いて木場公園敷地内に到着。
現代美術館は2013年金沢旅行の『金沢21世紀美術館』以来で楽しみにしていたのですが……
なんと、最終入館時間を8分だけ過ぎているという。なんてこった。
事前に調べたときはGW期間中は2時間延長という風に把握していたので、
スケジュール的にも後ろの方に詰め込んでも大丈夫と認識していたのですが、
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よくよく確かめて見れば延長開館期間は4月29日~5月07日のうち5月01日~5月02日を除く、
と書かれていました。なんとピンポイントな……。
途方に暮れていると地元知人から電話があり、丸ノ内でご飯を食べようということになったので
木場公園沿いに歩いて東京メトロ木場駅へ行き、三度東京駅へ。
丸ノ内駅舎は綺麗にライトアップされていました。

先に到着したので隣接している商業施設「KITTE」をうろうろしていました。
丸ノ内北口で合流後、いくつか回ってみたところ最終的に丸の内OAZO 6Fにある
『丸の内 若どり』に入店。水炊きコースを注文すると前菜にトマトが出てきたのですが、
これがびっくりするほどの激甘でおいしい。
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友人が皿を下げに来た店員に訊いたところによると、普通のトマトを桃で漬けているのだとか。
水炊きも味覚的には大満足でした。量的に満足かと言われるとアレですが。
ちなみにこのコースだけで5,000円が吹っ飛びました。
地元飲み会なら二次会までの合算と同じくらいか……。東京の食事処はやっぱり高いようで、
たまの贅沢ならいいけど日常的にここで飲み食いするのは本当にリッチな層なんだろうなぁ。
量的に満足できなかったので、今度はさらに友人オススメのおでんを食べに、
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新丸ビル 5Fにある『こなから』というお店へ。
ラストオーダー寸前だったためそれほどがっつり食べられませんでしたが、
魚介系のダシにつけ込まれた高級すぎるおでんはかなりのものでした。
深い味だけど、カテゴリ的にはあっさり系ですかね。
基本的に実家の食事は味付けが濃い傾向にあるので、あっさりしていて味わい深いというのは
なかなか新鮮味がありました。ところでこんにゃくが黄色だったのは何でなんだろう……?
一通り食事を終えて友人と別れ、東海道本線に乗って品川駅へ。
昨日と同じようにホテル構内のコンビニに寄って軽食と飲み物を買って部屋に戻りました。
二日目はアルコールを摂取しなかったのですが、
それでも起床時間が大分遅いこともあってすんなり寝ることはかなわず。
もう失敗できない三日目でいかに取り返すかということを考えつつ、2016-05-02 18.51.30
09時にアラームをセットして無理矢理寝ました。

というわけで二日目も結局スケジュールは瓦解する一方だったわけですが。
まぁそれはもう一日目で崩壊した時点で止めようがないので観念するにしても、
こうなると「あれもこれも見たい」と
「これをじっくり見たい」という気持ちの引っ張り合いが発生して
結果的にタイムロスになりがちになって、ここは一人旅特有のデメリットかなと思いました。

自分一人だと自分が迷走していることに気付くのは難しくても、
グループ旅行だったらきっとこういうときも冷静になれるんだろうし。2016-05-02 18.49.08
まぁ、なにはともあれ時間が足りなすぎるという一点に尽きますがね。
ゲーム展の中身をちゃんと把握して、かつそれを中心にスケジュールを組んでいたら
おそらく最初から二日目は丸ごと日本科学未来館にいる日程になっていたはず。
そういう前提があれば、もう少し落ち着いて回ることもできただろうなぁと。
自分は今回の旅で「」という一点にかなり絞ったつもりでいましたが、
その中でも23区があり、さらにその中に各施設があるわけで、
そこまでのミクロ視点を持てていればもう少し違っていたかも。
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ただ、そんな風にスケジュール崩壊と引き替えにVRを体験できたのは本当に良かったです。
ゲーム&ウォッチ全種が見れたのも予想外でした。
二日目にして徐々に「博物館めぐり」という当初の計画からややズレてきてる感はありますが、
まぁ計画が崩れれば本能的に面白そうな方に気が向くのはしょうがないということで。

それから二日目までで思ったことなんですが、
東京って「こんな時間のこんな場所に向かうのは自分くらいだろう」と思っても必ず人がいて、
まずその田舎とのギャップに驚かされるわけですが、
そんな風にあらゆる場所に人がいる混雑状況でも、行く手を阻まれることは無い。
渓流の水みたいに誰に先導されるでもなく目的方向別に人の流れがきちんと作られているので、2016-05-02 22.46.05
自分と同じ方向に向かう人に着いていけばなんとかなるんですよね。
エスカレーターでも立ち止まる場合は左側で右側は追い越し用、
というルールを守らない人は自分が見る限り皆無でした。地方ではまずあり得ないです。
過密でも誰も案内されなくてもすんなり目的地にスタスタ歩くことができ、
それがこれだけ巨大な都市で成り立っているのってよくよく考えれば物凄いことなんじゃないかと。

また、朝のゆりかもめ乗り換えのときに思ったのですが、
東京駅をはじめJRの各駅や私鉄駅は本当にしつこいくらい案内板を天井からぶら下げていて、
とにかく中心駅ほど迷いにくい構造になっているのも、
人の流れをスムーズにするのに一役買っているのではないかと。
一日目の感想で「スマホが無かったら詰む」と書きましたが、
実際のところ鉄道の乗り降りに関して言えば、2分に一度という超高頻度で電車が来ることも相まって、
意外とアドリブでもなんとかなりそうな気がします。
別に地方を貶める意図はないですが、重ね重ねそれって地方じゃあり得ないですからね。
電車一本を逃すことが大幅なタイムロスになってしまうので、
帰りの時間を逐一把握せざるを得ないところはあると思います。
東京じゃ「混雑していたら次に乗ればいいや」で済んでしまうという。ホント便利過ぎる。

「何処に行こうとしても人がいる」という事実は、
常に自分一人だけじゃないんだという安心感をも生み、
それは自分にとってはとても落ち着くことでした。それこそ普段の日常社会生活よりも
今回の一人旅の方がメンタル的には非日常にあって落ち着き払っていたと思います。
もちろん見知らぬ環境に対して多少なりとも戸惑いはありましたが、
それだってうろうろしているのは常に自分以外にも誰かがいるわけで。
要は人の数が多すぎて、却って人の目を気にしなくて済む安堵感が都会にはあるのだと思います。
地方はその点ではなんというか相互監視社会的みたいなところはあるかと。
その方が他人の温かみを感じられて良い、という人もいるんでしょうけどね。

そういうわけで自分は今回の旅でやたら東京都民に好印象を抱いています。
三日目に続く。