#4704

迷宮の隅の記憶

これまでに書き逃してきたさまざまなモノを新旧問わず語る企画『』、
初回から大分間が空いてしまいましたが
第2回は2004年のGBAゲームソフト『』について書いてみます。

さすがにこのタイトルは結構書いてきただろう、と思ったらまさかの言及タグ数ゼロ。
このブログの開設がちょうどこのタイトルの発売約半年後だったので、
全盛期だった頃の状況を書き残すタイミングを逃したのと、
あとは発売日のわずか2週間後に、
12年経っても今なお触れる機会のある『ピクミン2』が発売されるということもあって
時期が二重に悪かったことで言及がたまたま少なかったんじゃないかと思います。
ピクミンならしょうがない。

が、実はこのタイトルもピクミン発売前に繋ぎとして遊ぶには有り余る傑作なのです。
自分はGBA/NGC時代までの星のカービィシリーズを全作品遊びましたが、
その数多くのタイトルの中でもあのスパデラに並ぶ傑作だと思います。

ゲーム内容は『星のカービィ 夢の泉デラックス』で確立した携帯版カービィの王道2Dアクション。
ただしこのタイトルがシリーズの他作品と圧倒的に違うのは、
全9ワールドすべてが迷路のように繋がっているということ。
マップ中央に近い部分はすべて“エリア1”となっており、
東西南北それぞれ端へ向かえば向かうほどボスの部屋に近付くという仕組みです。

さらに、このゲームは最大4人まで同時にプレイすることができます。
アクションゲームのマルチプレイといえば必ず全員が同じ画面内に収まっていないといけないのが
当時のゲームの暗黙の了解みたいなところがありましたが、
なんとこのゲームは大迷宮をそれぞれが独立して冒険することができます。
集まりたくなったら「ケータイ」を使っていつでも集合できちゃったりもします。

このゲームは普通のステージクリア型アクションゲームでは決して味わえない、
子どもの頃の秘密基地ごっこだとか、かくれんぼに似た魅力があるのだと思います。
通信ケーブルで確実に同じ世界に繋がっているのに自分しか知らない場所を突き進んでみたり。
あるいは広大なマップのひとつところをみんなで闊歩し、
ミックスコピースポットなどを探すなどの小さな冒険をしてみたり。
ゴールを競い合えば、早く進めるコピー能力の取り合いになり、
でも我先にとボスに辿り着いてみたら思いの外能力が活かしきれずに追いつかれてしまったり。

今思えば、よくもあんな有線通信でしかもバックライトも無い小さな画面で、
夜遅くまでのめり込んでいたものだよなぁと思います。
でも、それだけ他のゲームには無い魅力があったのは確か。
2016年の今になっても、ゲーム懐古の話になると必ず「人数分のGBAが生きてたらやるのになぁ」
と話題に上るのが鏡の大迷宮です。

魅力的な分、本体とソフトと通信ケーブルをフルセットで揃えるハードルの高さはあり、
それで余計にマルチプレイに特別な気持ちを抱いていたというのはあると思います。
さすがに当時の自分もこれをリアルタイムでマルチを遊べたわけではなく、
身内間のローカルプレイが実現したのは2004年よりもかなり後だったような。
マルチプレイではよくエリア9で遊んでいました。

今思うと、2004年当時は本当にマルチプレイゲームが充実していたと思うのですが、
その中でも最高に贅沢だったと思うタイトルです。
今、このタイトルをマルチプレイで遊べる機会があったら何を想うんだろうなぁ……。
お金はあっても実現はなかなか難しくなってしまった昨今ですが、
あと一度くらいどこかで遊んでみたいものです。