#4826

粋と無粋の間を砕く


今日の出来事 自分


改めて、話したい内容と話すべき内容に一線を引くことは大事なんだなと思う今日この頃。
何を当たり前のことを、と思われるかもしれませんが、
少なくとも自分個人としては昔からの自分を振り返ってみると、
あれは明らかに話すべき内容と話したい内容がごっちゃになっていたな、と思うこともあります。
後者を「話すべき内容」と言い切ってしまうと語弊があるかもしれないので、
もう少し砕けた表現に直すと「空気に沿った内容」とでも言うべきでしょうかね。
例えば何のたわいもない友人・知人同士の会話の中で、
そのグループの誰もが知っているような話をしていたとして、ああそういえばあんなことがあったね、
みたいな感じで盛り上がっていたとします。
自分自身の中ではこういう発言をすると盛り上がるんだろうなというのがなんとなく分かる。
けれど、頭の中では例えばそれよりも不安に思っている目下の悩みがあったとして、
それを誰かに分かって欲しいという気持ちが強く、
ふとしたきっかけでそれを抑えられずにそっちの話題をゴリ押ししてしまったとき、
それは話したい内容と話すべき内容との間にある壁が決壊したと言えるでしょう。

自分はここ何年かでこの壁の存在をよく意識するようになってきたように思います。
会社を通じて曲がりなりにも発言機会が多くなってきたからかもしれません。
逆に言えば、大学時代以前は分け隔てなく話したいだけ喋る未熟児だったという可能性も否定できず。
壁を意識して話すことは、思考中に言葉をあっちとこっちに仕分けていくような感覚なのですが、
ここで問題なのは、持っているコネの数にもよりますが
「話したい内容」は大抵頭の中から出てこれずに溜まりっぱなしになるということです。

実は先日、会社のミーティングでとある専門用語をテーマにした自由議論の時間がありました
(ちなみに休憩時間の一部を使ったもので、それに不満を感じているのは言わずもがな)。
仕事をしていて発展的なアイデアを思いついても実現できない原因はなんだろう、
みたいな抽象的なテーマだったと思うのですが、
それに対して一人目が「普段言いたいけれど言えなかったことなんですが、」という前置きで
会社のどこそこはみんな使っているのに最近片付いてないよね、と話し出し、
そこから流れは一気に会社内部のルールやモラルを再確認しようみたいな流れになり、
個人的にはそれに非常に強い不満を覚えました。

不満を覚えたのは、やはりその流れには「年配者が若者にうちのルールを教えてあげる」
という高圧的な空気が感じられ、あたかも自分へのピンポイント攻撃のように思えたせいでしょうが、
そもそもテーマはそこじゃないでしょ、と突っ込みたい気持ちもありました。
モラルの話に首を突っ込んでも姿勢を正されて終わりで面白くないので終始黙り込んで、
最後に感想を求められたときに思い切って「そもそも根本から違うよね?」
みたいなことをおよそ社員全員の前でべらべらと喋ってしまいました。
あー久々に堤防決壊したな、と思いましたが、こうでもしないと分かって貰えないだろうな、
という気持ちもありました。このときどうするべきだったのかは今もよくわかりません。

結局自分の話は、偉い人が半ば無理矢理纏めることで処理されてしまいました。
あなたがどんなに高い次元で物事を考えていても周りが同じレベルでなければ意味がない、
発言を溜め込みながら聴いているとどうしても批判的になりがちだから
適度なタイミングで発言することが大事なんじゃないか、
といったようなコミュニケーションの手法そのものを突っ込まれてしまいました。
結局この流れに納得はしていないのですが、
今回は話すべき内容(=モラルの話)と
話したい内容(=テーマと議論内容が食い違っていると指摘すること)とのギャップがあまりに大きく、
半ばやけくそになって堰を切ってしまったのは反省だし、
自分の結論がまとまる前に発話することで
不必要に批判的になるのを避けられるかもしれないという指摘はもっともだなと思いました。
議論の焦点が間違っていると指摘したいのなら早く言うべきだったのではないか、と。

ただ今回のこれはそもそもモラル云々を話はじめた人が
話すべきことを話したいことにすり替えていたと言えなくもないわけで、
テーマが難しかったからか自分含めて全員が何を話すべきかが分かっていないがために
全体的に迷走していたような感もあります。

結局のところ、話したい内容をすべて頭の中にセーブしようとするのが正解ではなくて、
話したい内容を話せる流れに自然に持って行けたらいいよねという話。
まぁ、それを会社のようなコミュニティでやるべきなのかと言われると微妙なところですが。
最近こんな感じで空気の読み方についてのあれこれについてブログで言及していますが、
書き出してみると本当にキリがないですね……。

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