#4891

隣人を知るための第一歩


今日の出来事

金銭的・時間的コストを抜きにして、
「今までの自分だったらやらないだろうな」と思うようなことに改めて目を向ける週間。
その第一弾ということで、いわゆる『街コン』に参加してきたので今日はその感想を書きます。

街コンとは、平たく言えば街ぐるみで行われる大規模な合コンのこと。
市町村が地域活性化政策の一環として率先して主催されるような大規模なものを頂点として、
あとはそれに連なって地元企業などが主催しており、
いつの間にか年代限定、職種限定、趣味限定などとかなり多種多様になってきています。
自分の住む街のような田舎でも週末にはたいてい駅近のどこかでやっているというくらい、
その存在感は大きなものになってきました。

今回自分が選んだのは上述のうち「趣味限定」に当たるもので、
もうそれだけで会場がかなり絞られてしまうのでこれ以上詳しくは書きませんが、
街コンという名目ではあるものの
人数は数十人と小規模ないわゆる「プチ街コン」と呼ばれているものでした。
男女比は女子の方が若干少なかったように思います。

一昨日のエントリー《#4889『錆び付いたアンテナ』2017年05月25日》を書いてから、
実際に心理的にハメを外すとしたら何があるだろうと考え、
街コンに行き着いたのがその日の深夜、寝る直前。検索してみるとたまたま週末開催だったので、
それに申し込んだのが昨夜、そして決行が今日というかなり自分らしからぬ突発的な決断でした。

街コンに参加しておいてこんなことを書いても言い訳にしかならないと思いますが、
異性との出会いはそんなに期待していませんでした。
そもそも初回だから自分がどう立ち回れるのかも分からないし、
こういう場での異性がどういう風なのかも分からず、
少なくとも学生時代の自分が持っていた理想恋愛像からはかけ離れているだろうと思ったので。
まったく「チャンスはない、あっても必要ない」と思っていたかと言えば嘘になりますが、
今回が最初で最後なんだからなんとしても、というような気負いはまったくありませんでした。
どちらかというと「知らない誰かと喋る」という
(ゲーム中心の休日にとっては)非日常を味わう、というところを主目的に考えて臨みました。

開始15分前に指定された店に行くと貸し切ったのであろうフロアに案内され、
どうやら男女向かい合わせに座るようで、席を指定されました。
簡単なプロフィールカードを書いておくように言われたのでみてみると、
記入するのは年代、名前(フルネームで書いている人はいなかった)、職種、
出身と現住地、好きな異性のタイプ、休日(勤務形態)、血液型、誕生月。

開始時刻前から割とみんな喋っていて、乾杯の後も同じような空気でしばらく続き、
おおよそ15~20分ほどで男子が時計回りに移動して次の女子のいる場所へ。
席替え直後は正面の人とプロフィールカードを交換します。
これを一周するまで繰り返したあとは、マッチングタイムというものがありました。
これは何なのかというと、男女それぞれが「気になった異性」の席番号を3位まで書き出して、
お互いにお互いの番号を書いていたらマッチング成立というレクレーションです。
成立したからといって主催側に何をしろと言われるわけではなく、
まぁ雰囲気を盛り上げるためのものなんでしょう。ちなみに自分は番号を書きませんでした。

マッチングタイムが終わったら残り時間はフリータイムという名目で最後の席替えがあり、
ここでも女子はほとんど動いていませんでしたが、男子は好きな席に移動していました。
ほどなくしてラストオーダーが入り、しばらくして解散。
というのが大まかな流れでした。早めの入店時間込みでおおよそ4時間程度でしょうか。

全体の自分以外の印象として、
まず男子はざっくりと見た感じ25歳くらいから35歳くらいまで、
30歳になるかどうかといった人が最も多くいた印象でした。
あんまりファッションに気合いを入れているという印象はあまりなく、
大変失礼ですが同性から見て「イケメンだ」と思う人は皆無でした。独身ってこんなもんなのか。
しかし容姿に関わらず異性に対しては当然ですが積極的に話そうとする人が多かったですね。
自分は今回、異性だけじゃなくて同性の知り合いも作れるんじゃないかと少し考えていたのですが、
男子は女子としか話したがらないオーラがそれぞれそれなりにあり、
同性とも仲良くしようというのはやっぱり主旨が違う以上は場違いな行為なんだなと感じました。

女子の方も年齢層は大差なかったのですが、大卒直後くらいの年齢にかなり集中していて、
30代は3人ほどいましたが雰囲気はかなり浮いていたという印象でした。
気合いを入れておしゃれをしてきたのは自分からみて3人ほどで、こちらも少数派。
このプチ街コンがお手軽で初心者向けを謳っているからか、
そもそも見た目で勝負しようという人がほとんどいなかったのは意外でした。
まぁ、もしそうだったら自分が浮くことになるのでおかげで助かったのですが……。

見た目が重視されないなら何が重視されるのかというと、
それはもうコミュニケーションをおいて他にないわけです。
今回不運だったなと思ったのは、両隣の同性がそれぞれ異なるベクトルでお喋りだったことでした。
片方は、大変失礼ながら自分の外見をそのままに知識をすべてアニメに置き換えたような人で、
誰かとそっちの話を始めるともう完全に彼らだけの空気が出来上がってしまって入っていけない。
そもそも今回は「そっち系の女子でもどうぞ」というのがコンセプトとしてもあったので
ある程度そういうトークがあることは想定していましたが、
しかしここまでの疎外感を感じることを想像していなかったのは失敗だったと思います。
とはいえ女子はそれぞれ向かいに座っているので、一人取られても目の前にいるはず。
ところが、今度は逆隣の30代の同性が自分を初参加と知るやいなや、
積極的に会話を促してくれるなどフォローしてくるようになり、
それ自体はまあありがたいのですが、向こうがフォローしようと思っている限り、
会話は目の前の女子だけではなく、その隣の女子とその向かいの30代男性、そして自分という
4人での会話にならざるを得ないんですよね。
そうなると必然的に声が大きく共通の話題も持っている30代の人に発言権が多く渡るわけで、
自分はグループトークの最下位として立ち回らざるを得なくなったもどかしさはありました。
しかも不幸なことに席替えの方式が「時計回りに3席移動」なので、
彼らは最後まで自分のそばにいるわけです。結局最後までこの空気は変わりませんでした。

ということで、こういうのはどちらかというと周囲の同性に左右されるものなんだなと。
積極的に発言する異性がほとんどいなかったので
なおさらそういう勢いに押されやすい空気もあったのではないかと思います。
自分が対話より会話が苦手というのもありますが、同性でハズレを引く可能性を考えると、
1対1で話せる機会を主催側が設けてくれるかどうかは街コンを選ぶ指標のひとつになるかと。
あと今回は趣味仲間を探そうというのをコンセプトにした街コンを選んだわけですが、
こういう主旨の街コンの場合、そのテーマに造詣が深くない立場は思っていたより厳しい、
ということも痛感しました。にわかですけどでは到底通用しない世界。
そういう点も踏まえて街コンの種類は慎重に選ぶ必要がありそうです。
まぁ、多種多様になってきたとはいえ自分のようにニッチな趣味の人間にとっては
まだまだ選択できる分野が少なく、
今回も「遠からず近からず」な界隈を妥協して選んだというところもありますが……。

ただ自分のように浅はかに考えていた人は自分だけではなかったらしく、
フリータイムでようやく左右の束縛感から開放されたあとは、
自分と同じようにそっち系趣味はないけど参加したという女子とゲームの話で盛り上がり、
そこでいちおうLINE IDを交換する機会がありました。
昨日LINEに対する愚痴をあれだけ書いておいてさっそく手のひらを返すのもアレですが、
こういう時に連絡先交換のハードルが低いLINEはやっぱり便利なのかもしれませんね。

というわけで突発的に決行した街コン初挑戦でした。
今回の自分の立ち回りを客観的に見ると、
どちらかというと「やっちまった」方に含まれると思うので
すぐに次があるかどうかは微妙といえば微妙ですが、
教訓としてまずこういうものはやはりというか場数を踏まなければどうしようもない、
というのがひとつ。それは雰囲気に慣れて喋れるようにならないとどうしようもない、
という意味もありますが、単純にプチ街コン程度だと異性の数も相当限られてくるわけで、
母数の少ない集団からいきなり選ぶのはやはりというか抵抗感や不安感はあります。

自分の中にはずっと変わらない理想像というのも今でもかなり鮮明に残っていますが、
それの単騎待ちをするにしても、近しいタイプを知るにしても、
まずさまざまな異性を改めて見て自分なりに評価してみないとわからないわけで。
なので地道に回数を重ねていって確率的な問題を乗り越えられるか、
というのが大事なんじゃないかと思ったのがひとつ。目の前の街コンだけを見ないということですね。
むろん、回数を重ねるだけではコミュ力が改善するとも思えないので
そっちはそっちで何らかの対策を考える必要はありますが。

そういえば恋愛観についての思考もここ五年くらい止まってしまっていますが、
今までの自分は「間違いなくこの人だ」と思える相手と出会うまでの経過を想像したことがなくて、
それは例えば学生時代の自分に言わせればまさに『奇跡的な』何かであり、
本当の意味で具体的に考えてはこなかったように思います。ロマンチストだったんでしょう。
なので今回のようなこの行為が、
果てしない試行回数の果てに成就する「かもしれない」未来に繋がっていると思うと、
なんだ、途中経過って現実に起こせばこんな手軽なものだったんだと拍子抜けするとともに、
今までの自分の想像力のなさを改めて感じさせられました。

と、だらだら書いてしまいましたが感想としてはこんなところです。
今回のこれを仮に「既存の趣味に変わる新しい楽しみ」と自分が言ってしまうと、
まるで他人との出会いをゲームと同じ何かのように考えているようでいかにも薄っぺらいので、
その辺はいつものインドア趣味と区別して倫理観に配慮する必要がありますが、
趣味という括りよりはもう少し自分というものの根っこに近い活動のひとつとして、
また現状の行き詰まり感溢れる人生の枠組みの外に出るとっかかりとして、
そして従来の自分はできなかった新しい挑戦として、もう少し向き合っていくのも悪くないのかも。

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