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真夜中の再発見


音楽趣味自体について書くことは最近かなり減っており、
例の音楽再生数統計も実はバックアップを取るだけで月間再生数は算出していないのですが、
音楽を聴くことそのものは失速しておらず、休日はほぼ終日聴き続けています。
大学時代はむしろゲーム中は(一部の作業系を除けば)音楽を聴かないのが普通で、
そのゲーム時間もかなりの割合だったことを考えると、
ゲームは間違いなく失速している今、音楽はむしろ聴く時間だけは増加傾向なのかもしれません。

そんな音楽は今も通勤時のリフレッシュにもなっているわけですが、
通勤用の音楽はやはりポップ系や音ゲーサントラなど激しいものが主流になっています。
しかし今回は深夜残業で帰り道は人家や店のほとんどが消灯してしまうような時間帯に、
しかもそれなりに疲労感を溜め込んでいて早く帰りたい一心をも抱えている状態。
そんなときにポップ系は、むしろ疲れを増幅させる効果さえあるような気がします。
昨日はそんなこともお構いなしにいつも通りの音楽を聴いて帰ったのですが、
今回の繁忙期最後にして最大の山場となった今日は24時半退勤、
山を今度こそ越えたということもあって本当に満身創痍だったので
ポップスを聴く気力が完全にありませんでした。かといって音楽を聴かないのも気持ち悪い。

そういうわけで、ジャンルを変えてエレクトロニカのランダム再生にしてみたのですが……。
いやーそれはもう滲みるのなんの。なんだか本当に久々に音楽を「聴いた」気がしました。
やっぱりエレクトロニカみたいなジャンルって垂れ流しに向いていないというか、
じっくり傾聴してみて初めて魅力が分かる音楽群だと思うんですよね。
そんでもって、そのジャンル傾向は疲れている身体に本当によく効く。

そんな風に聴いていると、いかにも前衛的で聞き慣れない音楽が聞こえてきて、
最近買い漁った「Editions Mego」周辺のどれかかなと思って曲名を確認してみたら、
去年買ったAutechreの新譜『elseq 1-5』の4曲目「pendulu hv moda」という曲でした。

自分は2014年にOneohtrix Point Never『R Plus Seven』(2013)の、
その遊び心に満ちあふれている前衛的作風に衝撃を受けて、
エレクトロニカの2010年代後半を象徴する新しいスタイルが来たと喜んだものでした。
それで実際に何枚か遊び心のある意味不明な前衛音楽を探すことはできたのですが、
それ自体が何らかの呼称が付いているのかどうかさえ現時点で分かっていません。
まぁ、結局のところ自分の好みの傾向というだけなのかもしれませんが、
自分なりの分類をするにしても何と呼べばいいのか決めかねている状況です。

そんな遊び心に溢れた新しい音楽が聞こえてきたものだから、
少なくとも古参ではないだろうと思っていたらまさかのAutechreだったのでびっくりしました。
この『elseq 1-5』というアルバムは去年突然配信され、
しかもCDなどの一般流通形態ではリリースされず、
そのうえ合計時間が4時間を越えているという膨大な物量があるという奇妙な作品です。
正直、当時はもちろん今の自分にとってもこの作品は「意味不明」の一言に尽きます。
そういうわけで半ば敬遠気味でもあったわけですが、
疲れているときに聴いてみてみたら、
思いのほか自分が探し続けていた好みの曲調が入っていたと。
何度か聴いていた曲でしたが、
バックグラウンドで聴いているとそういうことも気付かないものなんですね。

エレクトロニカの再発見のついでに、
音楽だけに集中する機会がもっとあってもいいのかなと思いました。