#4957

弧を描く作業場


デジモノ


さて、唐突ながらおよそ三年ぶりにPCモニタを買い替えました。
34インチのいわゆるウルトラワイドタイプ、しかも歪曲なモニタ。LG『34UC88-B』、91,779円也。
さらにこの超高解像度に対応するために初めてグラフィックボードも買いました。
NVIDIA『GeForce GTX 1050』。販売はMSI。
こちらは最新世代の中でも補助電源の必要ないエントリーモデルです。
とはいえ、今まで使っていたグラボが『GeForce GT 635』という
検索してもスペックがなかなか出てこない謎のローエンドモデルで、性能格差はかなりのもの。
今回買ったモニタは4Kにかなり近い3660×1440というバケモノ解像度のため、
従来から使っているグラボでは対応しきれなかったんですよね。
それでモニタと一緒にグラボも買わざるを得なくなった次第です。

今回買ったモニタはアスペクト比21:9の、最近流行りのウルトラワイド型。
普通のワイドモニタがざっと横に1.5個繋がったくらいの横長な寸法になっていて、
しかもこのモデルはディスプレイそのものが弧を描くように曲がっています。
このモニタ、横幅が80cm近くあるという巨大な物ですが、
歪曲しているおかげでどこを向いてもモニタがこちらに向かっているため、
距離感をあまり感じさせられません。視野角も非常に広く、没入感はかなりのもの。

今回の購入に至ったのは、繁忙期による残業で来月はかなりの収入増になりそうだということと、
あとは単純にオフ作業環境を変えたかったという気分の問題もありますが、
目の疲労感や、Web開発系作業をする際の作業スペースの不足感などから、
新しいモニタを買う必要性はずっと前から感じていました。
前々から検討していたのは今回買ったモデルの下位にあたる『29UC88-B』で、
こちらは2540×1080の29インチ。
自分は今回モニタを買う前は1920×1080のFHD23.8型モニタが横に3枚並ぶ形になっていて、
このうち中央と右をウルトラワイドで一元化したいというのが当初の思惑でした。
それで3枚とも縦幅は統一したいので、縦解像度1080pxはなるべく維持したいなと。

ところが今回モニタを改めて選ぶにあたって思ったのは、
そもそも作業スペースの拡大が目的なのに、縦幅は現状維持のままで果たしていいのかと。
そうやって改めてオフ作業を振り返ってみると、1080pxは意外と手狭なんですよね。
それがよく分かるのが、縦に長いサイトやTwitterの未読を追うために
マウスをひたすらスクロールするとき。
一度に表示できる領域が縦に狭ければ狭いほど、スクロールの手間は明らかに増えるわけです。
そしてこれは、横幅がいくら広がったところで意味がない。
そういうわけで、向こう五年は使っていくことも想定すると
FHDレベルで妥協するのは良くないのかなという思いに至りました。
ウルトラワイドは現状29インチと34インチが主流であり、
調べてみると以前からウイッシュリストに入れていた29UC88-Bの上位互換があったと。

しかし、いざ34インチを検討してみるとこちらでも困ったことが。
自分が個人的にこの手のモニタを選ぶ際に重視するのが1ドット当たりの大きさ、
いわゆるドットピッチです。今まで使ってきたモニタは同じ23.8インチのFHDなので、
当然ながらドットピッチはほぼ統一が取れていて、およそ0.275平方ミリとなっています。
ところが今回の34インチUQHDはドットピッチが約0.23平方ミリとなっており、やや小さい。
これでどんなメリット・デメリットがあるのかというと、
まずメリットは単純に写真や動画を表示したとき、ドットがきめ細かい分綺麗に映ります。
ブラウジングなどでも、実寸当たり表示できる情報量が多くなるので、
先ほど書いたスクロールの手間も軽減することができます。

デメリットは、まず従来のドットピッチと並べてマルチモニタとしたとき、
解像度が違うので画面を行き来すると片方だけ拡大されたような強い違和感が出てきてしまいます。
新しいドットピッチに慣れてしまうと従来型に戻るのはなかなか難しく、
マルチモニタ構成の場合、一枚ドットピッチを変えてしまうと他も全部変える必要が出てきます。
それからWebデザインや画像加工などで1ドット単位の細かい作業が発生する場合、
ドットピッチが狭いほど作業が細かくなってしまいます。
普段の72~96dpiに慣れていると、まず距離感を掴むのも難しいんじゃないかと思います。

自分はマルチモニタ構成でかつ1ドット単位の作業をしないこともないので、
これらデメリットがあって縦幅1080px以上はどうしても踏ん切りが付かないところがありました。
最近流行りの4K解像度(=3840×2160[px])が最初から選択肢に入らないのもそのせいです。
いまPCモニタとして出回っている4Kモニタの中には32型以下の小型のものもありますが、
計算するとすぐ分かる通り、ドットピッチは0.20mmを切る小さなものになります。
ドットが超微細なので当然写真や動画が綺麗に映るのは当たり前。
ですが、Webブラウザをドットバイドットで表示すると大変小さくなってしまうので、
ソフトウェアサイドで拡大するのが普通になっています。
個人的にはどんな高解像度でもドットバイドットで表示しなかったら意味がないと思っているので、
4K以上は45型以上の大型モニタを買う必要が出てこない限り不要かなと思っています。

以上のような事情から最終的に34型を選んだのは、
いろいろありますが一番はやはり最初に挙げた縦幅1080pxに対する懸念でした。
作業スペース拡大が一番の目的なのに縦幅を現状維持というのは中途半端だと思ったんですよね。
5万円かけて中途半端で止まるよりも、あと4万円投資して最大限まで行ってしまおう、と。
ドットピッチが小さくなることのデメリットに関しては、
まず今回はウルトラワイドなのでそもそもマルチモニタ構成が必要なくなり、
無理にサブディスプレイとの統一を意識する必要はないというところに行き着きました。
今回は身内に借りていた中央と右モニタを返却してウルトラワイドに置き換えたため、
自分で買った左モニタが残っている形になりましたが、
これはもう前々からゲーム専用モニタとして活躍しているため、
今後も変わらずその役割で使っていくことになりそうです。

もうひとつのドット単位の作業が手狭になるというデメリットについては、
今までの経験から言って0.23mm程度ならまあなんとかなるかなと。
ドットピッチが0.04mm小さくなるデメリットよりも、
開発ツールとエディタとブラウザを並べてもまだ余る作業スペースを確保するメリットの方が
デメリットをカバーして有り余るほど大きいだろうという結論に至りました。

余談ですが試しにこれにWiiの映像をキャプボ経由で入力してみたらフルスクリーンで表示しました。
このモデルはそれぞれ別の入力映像を画面分割して同時に表示することもできるため、
いざとなればゲーミングモニタがなくてもこれ単独でゲームすることもできそう。
また、さすが10億色表示対応モニタで、
先代モニタでは色の区別が付かなかったカラフルなグラフなどもあっさり区別できて驚きました。
従来のモニタは白が強く出すぎるため色調整をしないと目が疲れて仕方ありませんでしたが、
今回はデフォルト設定でもなんとかやっていけそうな感じ。
ただひとつ注意点として、リフレッシュレートの変更は一旦モニタをゲーミングモードにしてから、
NVIDIAコントロールパネルからでないと変更できないようです。
通常モードでOn Screen Controlでこの辺を無理矢理いじろうしたら動作停止しました。
OSCの使い勝手が期待していたのとちょっと違うのは玉に瑕ですかね。
ちなみにドット欠けはざっと見た感じなさそうです。

それにしても横にウインドウをぐいっと伸ばしたときのこの微妙に歪曲する感じ、いいなぁ。
TweetDeckで12リストを一気に並べるとその存在感に圧倒されますね。
これが未来のモニタというやつか。
久々にかなり大きな買い物をしてしまいましたが、
今後五年くらいは使い倒していこうかなと思っています。

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