#5264

燻される違反行為者


今日の出来事


久々にTwitter世論に対して「さすがにちょっとこれはおかしくない?」と思ったので一言だけ。

昨今問題になっている、日本大学アメフト部の選手が
関西学院大学(かんせいがくいんだいがく)の選手に対して
違反タックルをして全治数週間の怪我を負わせたという事件。
マスコミでは「監督が選手に対してそういう指示をしたのかどうなのか」
というところに焦点があてられ、
数日後、監督から「相手のクォーターバックをつぶせ」という指示をしていたことが判明。
選手側が会見を開き、違反に至った経緯として日頃から横暴な監督の態度を暴露し、
事故直前には「これはもう相手を(違反してでも)止めなければならない」と思った、と弁明。
これに対して大学側は「つぶせというのは本学アメフト部では『思い切って当たれ』の意味だった」
「指導員と選手の間に受け取り方の乖離が起きていたことが問題の本質だ」
と弁明しており、この件についてTwitter界隈では
「こんな若者に責任をなすりつける大学の体質はどうなっているんだ」
と広報部コメントに対する批判が集中しています。
まあ日常生活でも信用していない人同士がよく陥りがちな、
「私はこういうつもりで言った」とか「そういうつもりで言ったのではなかった」とかいう、
コミュニケーションの問題ですよね。でも、ちょっと待って。

そもそも「違反をした」「怪我をさせた」のが問題であって、本質はそこじゃなくない?

大学側は上記のように中途半端な弁明をし、
選手側も「明確に相手のQBを故障させろという指示があった」などと対抗しており、
結果的にお互いに火に油を注ぐ形になっていますが、
要は直接「相手選手を故障させるために違反行為をしろ」と命令したわけではいんですよね。
選手の話が本当なら直接命令に限りなく近い圧力があったのは確かなのでしょうが、
そこから実際に実行する判断をしたのは選手本人であることは疑いようもないわけです。
怪我をさせるような違反行為をした人間がいるというのは避けられない事実であって、
そこに至る原因に日頃の部活環境や監督との確執があったとしてもそれは内部の問題で、
それはさておきまずは監督と並んで関西学院大学に対して謝罪するのが筋なんじゃないか、と。

日本大学のサークル内部体質がブラックだったとか、関学の選手にしてみればどうでもいいわけです。
なんだか世間ではその「ブラック体質な部活環境」への批判に焦点が当てられていて、
あたかも選手が今回このように至ったのは致し方なかったみたいな言い方をしている人もいますが、
経緯はどうあれ、怪我をさせたという事実はもう変わらないわけです。
ブラック企業に入社したからといって犯罪が許されるわけではないのに、
ブラック部活に入ったら相手の選手を怪我させても環境や監督のせいにできるというのは、
自分の倫理観の中ではどうも理解しがたい部分があります。

もちろん怪我に対しての謝罪はしていて、そのうえでこういう状況になっているんでしょうが、
あまりにも謝罪後の話が大きくなりすぎていて思わず突っ込みたくなってしまいました。
怪我をさせたことをニュースにするまではともかく、
ひとつの大学の部活環境の問題って世間全体で弄るような話題として果たして適切なのか、
わずか20歳の学生が記者会見を開いてまで弁明するべきことなのか、
そもそもそういう問題は内部だけで解決してもいいんじゃないかとも思いましたが、
すると今度は組織が事実を隠蔽するからダメだと言うんでしょうね……。

と、ニュースに対してモヤモヤを抱くのもなかなか久々だったので思わず筆を執った次第です。

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