#5741

自立の一歩を踏み出す前に


空想

転職で東京に行くということは、実際のところどうなのか?
ということについてちょっと考えてみたいと思います。

こういうことは本来ならばEvernote(要するに非公開メモ)で完結するべき内容なのですが、
ブログにすることで思ってもみなかったところへの掘り下げができることを期待して書いてみます。
もちろん今から書くことは客観的に正しいかどうかは二の次で、
個人的な事情について書かれているに過ぎないことはご了承ください。

東京に住むことのメリット

イベントが多い

東京はとにかくいつでも何かしらのイベントをやっています。
都会に住んでいれば、それらに気軽に参加できるようになるというのは大きな利点。
地元から東京開催のイベントに参加しようと思えば、
それはもう莫大なコストを払い、壮大な計画を立てなければならなくなりますが、
それらが必要なくなるというのは間違いなくメリットだと思います。
とにかく毎日が刺激的になるので、それに突き動かされて意欲的になれる可能性を秘めています。
地方に住んでいるとネットで何か探しにいかない限りは毎日が同じ日の繰り返しなので、
本当に憂鬱になりやすいです。

給料が高い

……と思っていたのですが、ハローワークで検索した限りでは意外とそうでもない、
というのがざっくり一日検索してみて思った印象です。
地元が安すぎるというだけなのかもしれませんが、
退職直前の給料はあれはあれで良い方だったんだなと思い知らされました。
とはいえ転職サイトなどを見てみると下限が10万円くらい上がったりするので、
ハロワにブラック企業の募集が集中しているだけなのかもしれませんが。

電車でどこにも行ける

今のところ自分にとってこれが都会に住む最大のメリットだと思っています。
地元で就職しようとしたら、まず自動車がなくては話になりません。
自動車を持つということは、少なくない維持コストがかかり、
しかも自動車事故に遭う可能性が少なからずあります。でも、都会では自動車を持つ必要がない。
もちろん電車も事故リスクはゼロではありません。先日の京急線のような事故が起きるかもしれない。
けれど、リスクの大きさ、身軽さで言えば電車は段違いで便利です。

いろいろな店がある

外食にしても買い物にしても、地元(地方都市)は行けるところが限られていて
選択肢も少ないのに対して、都会であればそれはもう選び放題です。
その街によっていろいろな「顔」があり、いろいろな属性の人のニーズを満たす街がある。
欲しいものを揃えるだけならネットショップの発達で地域差はかなり狭まってきましたが、
お出かけ先の選択肢の広さという点で言えばまだまだ雲泥の差があります。

最先端のサービスを享受できる

かつて携帯電話通信網の「4G」やAmazonの当日お急ぎ便といったサービスは東京だけでした。
それが緩やかに地方に広がっていって、ようやく今はどこでも4Gを受信できるようになりました。
(当日お急ぎ便に関しては未だに地方には展開されていない)
人が密集している東京は、いろいろなサービスが先行して展開することも多いです。
イベントが東京で開かれることもそうですが、
とにかく東京は優遇されることが多いというイメージ。

とにかく人が多い

これはデメリットにもなることですが、東京はとにかく人が多い。
なので、自分だけがひとりぼっちということはまずありません。
どこに行っても誰かがいるので、孤独感に押し潰されるようなことはないと思います。
地方だと会社から一歩出るともう誰とも出会わない道を歩くことになったりして、
本当に憂鬱になるんですよね。地方は寂しがり屋が住むには向いていません。

本当の意味で自立できる

これはごく個人的な事情。
東京で一人暮らしをすることによって、実家暮らしでは成し得なかった自立がようやくできます。
家族の目を気にせずに生活することができる解放感は半端ではありません。
一人暮らしでしかできなかったいろいろなことも、できるようになります。

地元の良さを再発見できる

一人暮らし経験が6年ある自分が思うのは、
地元というのは離れていてこそ良さが分かるというものだと思うんですよね。
それは実家も同じ。実家から受けられる恩恵というのは、
それが当たり前になってしまうとついつい人生を自堕落な方向に誘導されがちです。
自分は今まさに、その甘い泥沼から抜け出したいと思っているわけですが、
その甘い泥沼は、ときとして都会で疲れた身体を癒すのに絶大な効果を発揮することもあります。

いろいろな価値観を共有できる

これはとあるブログで都会に行った人が言っていた話ですが、
都会人というのは要するに「いろいろな地方から来た人の集まり」であるらしいです。
北は北海道から南は沖縄まで、いろいろな出身の人が暮らしている場所こそが東京という街。
だからこそ、いろいろな価値観が渦巻いているし、それを受容しようとする風潮がある。
地方だと異なる考え方をする人を積極的に排除しようとする村八分の文化が残っていたりしますが
(そういえば前の会社もそういうところがあった)、
東京ではいろんな場所から人が集まるため、村八分なんてしている場合ではありません。

東京に住むことのデメリット

お金がかかる

これこそが今まで転職を決意できなかった最大の理由。
一人暮らしをすればお金がかかるのは当たり前ですが、やはり実家暮らしとの一番の差はこれです。
ざっくり試算では、今より給料が13万円高くならないと実家暮らしの生活の質は維持できません。
もちろんこれは今ある趣味が全部フル稼働して、
しかもそれなりの貯金もできるという前提のもとでの計算なので大分無茶はありますが、
ゲーム、音楽、漫画、旅行、家電製品、サーバー代などといった諸々の趣味代だけで
今まで毎月10万円近く使って来られたのは間違いなく実家暮らしならではの恩恵であり、
一人暮らしをするようになったらやはりある程度の節約は不可避になるかなと。

治安が悪い

田舎では、見ず知らずの人との対人トラブルなどまず起こりませんし、
目に見えて変な人が街をうろついているようなこともほとんどありません。
しかし東京は人が多いからこそ、変な人もいます。地域によっては犯罪も日常茶飯事です。
それに巻き込まれるかもしれないというリスクは常にあります。
目に見えたトラブルだけではなく、詐欺まがいのようなことも横行していると聞きます。
東京は怖いところだ、と言われる所以ですね。正直ちょっと怖いです。

自活する必要がある

自分はクズであるという自覚があるのでこれは明確なデメリットとしてカウントします。
実家で暮らしていれば、夕飯は親が作ってくれるし、その他も面倒見てくれる事は多くあります。
しかし一人暮らしでは、当然ですが自分のことは自分でやらなければなりません。
いい歳をして実家に依存しているのが土台おかしな話なのですが、
しかしなんだかんだで7年も依存してしまっているとそれが当たり前になってしまい、
自分で自炊したりする自信というのが失われていってしまいます。
これこそがシングルパラサイトの恐ろしいところで、
自立しない期間が長くなればなるほど、自立するのが難しくなってしまうんですよね。
そういう意味では今の自分は踏ん張りどころなのかなと思っています。

実家の犬猫の面倒を見れない

個人的なことですが、特に我が家の猫は自分が面倒見係になっていることもあって、
別れるのは本当に本当につらいです。
これも自分にとっては一人暮らしの決心を鈍らせた大きな要因です。
とはいえ、定期的に帰省すればいい話ではあるんですけどね。

*  *  *

こんなところでしょうか。
こうしてみると、東京はメリットが多いことが明らかで、
書いていてもやっぱり自分は東京に住みたいなぁと感じます。

さて、いちおう一人暮らし事情の闇の部分についても書き加えておきます。
以前、自分は実家の闇について書きました(#5604『僕が一人暮らしをする理由』2019年04月26日)。
当時はかなり荒んでいたので、なんだかグチグチといろいろな事を書いていますが、
ここでハッキリ書いておきます(独り言として残したくないので敢えてここで書きます)。
これは、自分が2019年に一人暮らしをする大きなきっかけになった話です。

我が家には、社会不適合者が2人います。どちらも弟です。
何を持って社会不適合者と見なすかは人それぞれだと思いますが、
その二人は学卒後少なくとも1年半以上実家に引きこもり、働いてきませんでした。
そしてそのうちの一人がある日、実家の自分のスペース(寝室の一角)を占拠してPCを設置し、
夜遅くまで動画か何かを見るようになりました。
で、ある日のこと、深夜01時半頃だったと思いますが、ベッドから電源タップが不意に落ちて、
ちょっと大きな音が出たことがありました。
すると彼は「うるせえな!」と悪態をつき、舌打ちしたんです。
自分は、こんなやつと同居するのはもう無理だと、正直限界を感じていました。

さらに別のある日、04月17日だったと思いますが、ルーターが接続不良を起こしたのをきっかけに
彼が切れ気味にリビングへ降りてきて、もうひとりの引きこもりと口げんかになりました。
お互いに軽く十年は会話をしていない間柄です。
これはヤバいと思い、仲裁に入りました。自分も彼と直接話すのは数年ぶりでした。

要は、ルーターが正常動作すればみんなハッピーで何も言うことはないはずなのに、
「なぜハブを買ったことを俺に言わなかったのか」と過去の出来事を屁理屈で突っついてくるなど、
正直言って話し相手にするにはうんざりする人柄であることがよくわかりました。
いわゆる「正論で殴る」タイプの人格ですね。
行間が読めないというか、他人を慮る思考回路がまったく欠如している。

しかし自分も自分でこの当時、四年間兄弟で唯一東京の私立大学に行って膨大な仕送りをもらいつつも
ノコノコと実家に戻ってきて引きこもっていた彼を許せないと思い鬱憤が募っていたので、
「出て行く気はあるのか」ということを直球で訊くことにしました。
すると、彼の言い分は、「自分が出て行っても野垂れ死ぬだけ」と言い訳をしつつも、
「俺より年長のお前が実家にいるのに、俺だけに出て行けというのは不平等だ」
と自分を正当化し、それどころか自分を「ブラック企業の風習におかされた可哀想な人」
扱いする始末でした。単なる決めつけでそこまで人を攻撃できるのもおかしな話で
ツッコミどころはいくらでもあるのですが、
どうも彼は彼なりの正しい主張をしているようでした。

自分も実家に依存しているクズであることは疑う余地のない事実なので、
そこを突かれたのは痛いことだったと思うし、
だからこそこの問題は目くそ鼻くそ同士で罵り合っても解決できない問題で、
親に一言いってもらうしかないと感じました。
04月末に書いた“独り言”は、そこまで行き着いた末に感じた、
ここまで家庭環境が荒んでもなお放置を続ける親への不満を文章にしたものです。

以上のように、我が家にはいい歳をして実家から脱却できていない兄弟が多くいます。
彼らに、これ以上実家を蝕まれたくない。
そう思ったときに自分なりに考えた一番の方法が、「まず自分が率先して一人暮らしをする」
というものでした。逆に言えば、自分が依存している限り実家はいつまで経っても変わらない。
親の定年までもう大して時間がありません。
このまま行けば我が家は自活できない子どもが高齢になってもなお親に依存する、
いわゆる8050問題の当事者になってしまいます。
そうなったときに一番困るのは自立できていない彼自身であることは間違いないのですが、
どうもそこまでの将来はまだ考えられていないようです。

むろん、自分も数年前までは前職でやっていくのに精一杯で、
完全自立なんて夢のまた夢だったので、人のことは言えないというのは確かなんですけどね。
だから、彼も今地元で5年契約の会社(ただし月収はバイト並み)に通っているという話だったので、
その契約満期までは実家にいてもいいと思う、というような話はしました。
たぶん我が家は、社会人になったら自動的に自立できるような頭には育てられていないんです。
だからこそ追加モラトリアムが必要だということは
他でもない自分自身の生活を振り返って感じることです。

長くなりましたが、このような家庭の事情があって、
2019年の自分は是が非でも一人暮らしをしなくてはならない立場にあります。
それを自分で再確認するためにも、今日はブログに書き散らすことにしました。
なんだか前半と後半で別エントリーみたいな内容になってしまいましたが……。

しかし、ここで断っておきたいのは、それは東京に行くこととは別のことです。
一人暮らしさえすればいいのなら、地元で一人暮らしをするという選択肢もありうるわけです。
その方が家賃も安いし、実家にも戻りやすいという恩恵もあるかもしれない。

にもかかわらず東京を選んだのは、兄弟とは関係のない自分だけのこだわりです。
しかし、今まではそのこだわりを支持する根拠となるものがどうしても希薄でした。
だから、本当に東京に行っていいんだろうかという不安も少なからずありました。

でもこうしてメリット・デメリットを羅列してみて思ったことは、
要はお金さえなんとかなれば、あとはなんとかなりそうだということでした。
特に、現在の生活の質を維持するための目安である「13万円」はひとつの指標かなと。
そこさえクリアすればやはり東京は自分に合っている場所なのではないかと思っています。
以前は単に憧れの場所という程度の認識でしたが、
それだけでなく、お金さえなんとかなれば利便性が確保されている街なんだろうなと。
もちろん、現時点ではそれも推測でしかないわけですが。

就職先を妥協して選べばいくらでもあるし、
実際週明けにはさっそくハロワで募集していた企業に応募するつもりでいましたが、
ちょっと落ち着いてもう一度選び直してみようと思います。

いずれにしても、自分にとって東京に行くことが「選択可能な最善」であることを信じて、
今は脇目を振らずに突き進むべきときなのかなと。

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