#5890

極貧の半年間


自分

今となっては懐かしい、2019年の職業訓練の日々。
実は、自分とほぼ同期だったり後輩として入ってきた人も(東京の)職業訓練校出身だったので、
どういうことをやっていたのかという話を聞くことができたのですが、
そこで、地元・新潟の職業訓練校がいかにレベルの低いことをやっていたのかを思い知りました。
まぁ、もとより全授業の半分近く自習だったあの訓練校の
レベルが低いことは薄々気付いていたのですが、自習以外でも明らかにレベルは低かったようです。

実際、今の研修はたまに理不尽だったりしますが、要求してくるレベルは段違いです。
説明不足と言ってしまえばそれまでですが、やっていることは本当にwebプログラマーの実務レベル。
新潟の職業訓練生が目の当たりにしたら裸足で逃げ出すレベルだと思います。
そもそも、職業訓練で6ヶ月かけてやってきたことを、2週間で求められるのが研修室の実態です。
まぁ、自分はそれを2日でクリアしたのですが、その自分ですら次のレベルには手こずっていて、
そして次の次のレベルは自分が趣味で5年間やってきたノウハウも通用しそうにありません。
実務はさらにその次のレベルです。
あまりにも高い段差の階段を上らされているというのが現状であり、
職業訓練のレベルは文字通りに足下にも及びません。

東京の職業訓練では、入校人数の規模も段違いで50人近くいたそうですが、
求められるレベルが高いので次々に脱落していき、最後は十数人しかいなかったそうです。
要は、自分の同僚たる人たちというのは職業訓練では精鋭中の精鋭というわけです。
でも、そんな人たちも研修室では最下層に過ぎない……。世界は広いですね。
かくいう自分もまだまだ井の中の蛙です。

そんな職業訓練は、いわゆる「担任」に相当する人がかなりヤバい人だったため、
教科書は使わず仕舞い、就職相談は延びに延びた結果雑談ばかり、
実習先はドタキャンされて二転三転、帰ってきたら卒業まで何もすることがない……
と、かなり翻弄されていたのは記憶に新しいところです。
そして卒業から5ヶ月が経った今、その担任からまさかのメッセージが届きました。
要約するとこんな感じでした。

「就職した人に出してほしい書類があったけど忘れてた!
PDFを送るからそっちで印刷して責任者に書いてもらってスキャンしてPDFでちょうだい! よろしく!」

もうツッコミどころが多すぎて最初「???」となりました。
書類があったのなら何故今頃? そっちの落ち度なのに印刷代等々全部こっちが負担?
そもそもそんな重要な書類を民間のメッセンジャーサービスに載せていいのか?
ちなみに最初は担任のミスで書類を忘れていたことすら認めませんでしたが、
こちらが詰め寄ってようやく認めました。

知り合いに相談したら「せめて返信用封筒を同封して郵送させるべき」とアドバイスをもらったので、
「プリンターがないので郵送でお願いします」と担任に連絡しました。
最初、あなたの家にプリンターがなくても会社にはあるだろう、
事情を言って使わせてもらえと言われましたが、なんとか粘って郵送してもらうことになりました。
書類到着後、総務部に相談して書類を書いてもらい、ようやく返信したのが今日というわけです。

担任の対応力のなさには本当にびっくりしますが、
なによりも次年度以降、
自分の後輩としてあの訓練校を受けにいくであろう新潟市民のみなさんが不憫で仕方ありません。
自習が多い、授業のレベルは低い、就職先は県内にない、担任は使えないの四重苦ですからね……。

まぁ、ともあれ今回の郵送で今度こそ職業訓練校との縁は切れたと思うのでそれはいいんです。
むしろ個人的に問題になるのはここから。
またちょっと生々しいお金の話になりますが……。
金銭問題はなるべく書くまいと思っているのについつい書いてしまう。

総務部に書いてもらった書類は、自分がいつから就職していて額面給与がいくらなのか、
などといった採用に関する基本情報が書かれていました。
給料については問題ありません。同期と比べて5,000円多い金額が書かれていて、
それは自分も了承した金額です。問題は、入社日。2020年04月06日と書いてありました。
つまり、自分はまだ採用されていないという体ということになります。

研修期間中は正社員扱いにならない。それは覚悟していたことなのでいいんです。
なにより問題になるのは、その期間が思っていたより長いということ。
自分はてっきり、研修は丸3ヶ月で終わるものだと思っていました。
12月02日入社なので、つまり今月末がリミットだろうと。
ところが実際には4ヶ月目が存在していたことになります。
確かに、内定をもらったときの電話メモにはそういうことが書かれていたので
完全に自分が失念していただけなのですが、これにはカラクリがあります。

確かに「研修」は3ヶ月なんです。
ところが、SESという業務形態は、常駐する客先を決めるため、
自分の代わりに常駐する会社を本社営業部が探してこなければなりません。
探してきたら次はそこに自分自身が面接に行くことになります。
このプロセスのために設けられた猶予期間を「営業期間」といい、これが研修後1ヶ月あります。
営業期間は研修期間でもなく実務に勤しむ期間でもありません。

一度正社員になると、この期間することがなくて自習していても普通に給料は出ます。
ところが初めての営業期間内はどうやら研修期間と同じ扱いにするという暗黙のルールがあるらしく、
これは入社してから初めて知りました。
そりゃあ確かに、待機しているだけで満額の給料を出すのは話がうますぎますが、
だったら給料半分が4ヶ月続くということをもっと警告してくれてもよかったのでは……。
まぁ、要するにこれは研修が実質4ヶ月あり、
3ヶ月でクリアできなくてもペナルティはないということも意味しているわけですが。
しかし研修室では研修を終えるのに5ヶ月以上かかっている人もざらにいます。

研修が4ヶ月ある。これの意味するところは何かというと、経済的なピンチです。
研修が4ヶ月ということは、満額給与の振り込みは6ヶ月目、2020年05月末ということになります。
つまり、正味半年間の生活費を、研修費≒満額給与の半分でまかなわなければなりません。
具体的金額への言及は避けますが、東京一人暮らしのコストは、
どう頑張っても「給料の手取りの半分」ではまかなうことはできません。
したがって、毎月赤字になります。

一方、自分の貯金は今回の転居でものすごく減ったので、正直なところもうあまり残っていません。
試算では04月末でへそくりと株以外の資産は尽きてしまうので、
そこから1ヶ月間の生活費は、へそくりを崩すか、新たに産出するしかないわけです。
つまり何が言いたいのかというと、
こないだの地獄の派遣バイトをあと数回はする必要があるということ……。
ヤバいですね。いよいよ金銭的底辺への道のりが見えてきた。

たった五年でこんなに致命的な差になるものかと、自分でも驚いています。
なにしろ、もしも自分が今でも実家暮らしを続けていて、趣味に関してある程度節制していたら、
今頃貯金は四捨五入して1000万円に到達するレベルの蓄えはあるはずです。
方や現実は、実家暮らし期間中は湯水のようにお金を使い続け、
やっとこすっとこ蓄えたお金は転居費用にほとんど消え、
かろうじて残った貯金も研修期間という極貧生活に消えようとしている……。
これがたった五年で開いた差です。

だからといって、上京が間違っていたとは思っていません。
いくら残業代がおいしくても、あの会社に居続けることに未来がなかったのは確かだったし、
あの家庭環境では自分がいつか出て行かなければならないのは必然でした。
まぁ、実家暮らし時代にお金を使いすぎていたことに関しては反省の余地はありますが、
自分は百数十万円という大金で然るべき「現実」を買ったと思っているので、
貯金があるだけの子ども部屋おじさんよりは格上だと勝手に思っています。

ただ、現実問題として「最初の半年間給料が半分になる会社に入社してしまった」
というのはなかなか深刻な問題であり、
これはさすがに内定の時点でもっと真剣に考えるべき事案だったのかもしれません。
たぶん、最初にそう説明されていたら辞退していたと思います。
なんとなく、「週3出勤だから隙間時間にアルバイトすれば大丈夫」
「研修さえ終われば他の人より5,000円多いところからスタートできる」
といった甘い蜜に惑わされてしまって真剣に考えてこなかったところはあります。
まさか貯金が底をつくなんて考えてもみませんでした。

ただ一方で、この業界に入るためには実務経験が何よりも求められているのは確かで、
趣味でやってきたとはいえまったくの未経験で採用してくれるところが
かなり限られているであろうこともおそらく事実なんですよね。
だから、この会社は手厚く研修を行い、
その分スキルアップすれば給料を上げてくれるという魅力があったのは間違いないです。
最初に研修期間という投資をすることによって将来性を買えるのだと。
1ヶ月だけ半端に研修して現場に放り出されるような会社に入ってしまったら、
現場では永遠に最下層で勉強する暇もなく、給料も将来的に増えないかもしれません。

だからまぁ、結局一番良くなかったのは中途半端な額しか貯められなかった前職時代の自分です。
いくら貯めれば自立しても貧窮することがない、という計算をとにかく怠ってきた。
自立すればお金の問題が浮かび上がってくることは薄々気付いていたはずなのに、
まあ数百万円あれば十分だろう、と曖昧にしかイメージしてこなかったわけです。
その結果、目の前の娯楽を優先し、その娯楽さえも十分に遊ばないままお金が溶けていき、
結果として最小限の貯金で上京することになってしまった。
貯金しなければ自立できないというイメージがもっとできていれば結末は違ったと思います。
もしかすると自分は、2020年03月末まで前職で働くべきだったのかもしれません。
それならいくらなんでも貯金はもう少し増えていただろうし、
半年間の赤字はある程度カバーできたはず。
ある意味現状は、お金よりも時間を優先し、自立を急いだ結果であるとも言えます。

貯金できるかどうかというのは、将来のビジョンがあるかどうかで変わってくると思います。
長期的な計画に対して誠実でないと、どうしても目の前の欲求に飲まれていってしまう。
実家生活時代がまさにそれでした。
使い切れないほど入ってくるお金の使い方を真剣に考えなかったから、
目の前の欲求を満たすためにどんどん使っていってしまったわけです。

今現在の自分も、ある程度の貯金は生活を豊かにするために必須だとは思っていますが、
何千万円という貯金を目指す必然性がまるでないので、長期的視点は欠けています。
そして貯金する必然性がなければ、生活費を稼げる以上に仕事を頑張る必要性もありません。
結果として、何歳になっても変わらない生活を続けることになってしまいます。
誠実に考えられる長期的視点があるかないか、というのは、
もしかすると勝ち組と負け組を分かつ決定的な差なのかもしれません。
そういう意味では自分は紛れもなく、負け組です。勝ち組とは話もしたくありません。
しかし負け組でも負け組なりに足掻いた結果だと思っています。

「何のためにお金を稼ぐのか」という問題は、
「何のために仕事をするのか」とはまた別の問題として、
30代、40代と考えていかなければならないのかもしれません。
自分にも夢があります。その実現にはお金がかかり、そのためには貯金をしなくてはなりません。
本当に叶えたいのなら、この問題はもっと真剣に考えなくてはならないと改めて思います。
お金について考えることは、いかに生きるかという人生計画にも繋がってくるのかも。

楽しい楽しい東京生活ですが、その裏にある金銭問題をいよいよ考えなくてはならなくなりました。
とりあえず、月4万円かかる食費はどうしようもないとして、
先月25,901円かかっているお小遣い(趣味・書籍代)はちょっと再考の余地ありかも。
でも、節約すれば解決する話ではないんですよね、これは。
人生について、夢について、生活についてこれから真剣に考えていくためにも、
この残り3ヶ月を生き延びる手段を模索していきたいところです。

あ、ちなみに余計な心配をされたくないのでいちおう書いておくと、
貯金は尽きたといってもただちに死ぬわけではありません。
先述の通り、へそくりはあるんです。株に替えているお金がそこそこあるので、
最悪これを現金化すれば急場は凌げます。
ただ自分としてはなるべく株はそのまま維持したいと思っているので、
アルバイトや節約を優先しようという方針です。

まぁ、自分としては実家生活で染まってしまった贅沢生活を忘れるための半年間として、
このせっかくの機会にお金に対する正しい考え方を身に付けていきたいところです。

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