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悪夢を断ち切れ


文化

『鬼滅の刃 無限列車編』
(2020年、原作:吾峠呼世晴、監督:外崎春雄、制作:アニプレックス、集英社、ufotable)

炭焼きの少年、竈門炭治郎は平穏に暮らしていたある日、鬼に愛する家族を惨殺されてしまう。
生き残った妹、竈門禰豆子も鬼と化してしまい、鬼を人間に戻す手掛かりを探すために
鬼を討伐する部隊、「鬼殺隊」に入隊を果たす。
炭治郎は父から伝承した「ヒノカミ神楽」の秘密を知っているという炎柱・煉獄杏寿郎を訪ねるため、
鬼殺隊同期の我妻善逸、嘴平伊之助と共に無限列車に乗り込む。しかし煉獄からは情報を得られず、
さらに列車は鬼の支配下になっていることを知る。
列車を支配する「下弦の壱」・魘夢は夢を操る能力持ちで、炭治郎たちは甘い夢を見せられてしまう。
炭治郎は夢の中で、惨殺されたはずの家族との再開を果たし……。

*  *  *

ということで超話題の『鬼滅の刃』、そのアニメ映画を観てきました。
元々そんなに興味は無かったのですが、
実家の親に「入場特典の鬼滅の刃0巻がほしい」とねだられまして、
おそらく地元では手に入らないのだろうということで、仕方ないので代わりに観に行ってきました。
最寄りである府中のTOHOシネマズは公式サイトが数十万人待ちという超激戦区だったので、
立川のシネマシティという映画館で見ることに。20時半上演で観てきましたが、ほぼ満席でした。
なお、自分自身は鬼滅の刃を一度も読んだことはありません。
以下、映画のネタバレとなりますが、それを踏まえたうえでお読みください。

物語構成はざっくり三段階。
夢から醒めるまで、下弦の壱・魘夢との決戦、そして上弦の参・猗窩座との戦い。
それぞれが次の段階に進むために「覚悟」を求められるシビアなストーリーであり、
緊張感が終始感じられました。
「えっ、こんな敵勝てるの??」と思いきや、それよりもさらに圧倒的な敵が登場するインフレ具合は、
まさにジャンプ原作らしい展開ではあります。
そしてトップ同士の戦いの末に、煉獄が鬼に語りかけるこの台詞。

「老いることも死ぬことも、人間という儚い生きものの美しさだ」

これは、作品全体を取り囲むメッセージであるように感じました。
死ぬことのない鬼とは対照的に、けなげに生きる人間……。
原作ではそういったことも表現されているのでしょうか。

自分はこういう映画はほとんど観ないので、そういう意味では新鮮味があったのですが、
アクションのスピード感と、それにリンクしたSEやBGMがとてもテンション上がりますね。
個人的に今作一番のポイントは、禰豆子がピンチに陥ったときの、
禰豆子にベタ惚れしている善逸の会心の一撃がめっちゃくちゃ爽快でした。
アクションアニメの境地とすら思いました。こんな表現ができるのか……。

ストーリーとしては、とにかく途中から途中までなので、
全体を通したメッセージ性というのは読み取れませんでした。
二周目で何か感じるものはあるのかもしれませんが、
全体としては強大な敵に立ち向かう主人公たちのアクションを楽しむ映画かなとは思います。
家族愛とか、そういう面はどちらかというと原作の役割なのでしょう。

なお本作はアニメオリジナルではなく、原作7~8巻の内容をアニメ化したものだそうです。
なので、内容を知りたいという方は映画を観なくても原作を読めば分かります。
逆を言えば、すでに原作を読んでいる人は結末が分かっているのであまり楽しめないかも。
そういう意味で、自分は原作未読で挑んだのは良かったかもしれません。
ちなみにコミックス0巻&塗り絵は無事にゲットしました。
さっそく転売されまくっているようですね。

今年はあまり映画は観ていませんが、たまには映画もいいなーと思った週末でした。
そ、そういえばNetflix契約したまま何も観てない……。

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